災害時にも役立つ優れもの!蓄電池の活用方法にはどんなものがある?
近年、蓄電池は諸外国を中心に需要が高まっています。米国では太陽光発電の大量導入にあたって、蓄電池の導入補助金を出しているほど積極的です。日本でも家庭用蓄電池が普及しており、世界的に蓄電システムの利用拡大が進められています。今回は、注目を浴びている蓄電池の活用方法をご紹介します。
蓄電池の活用方法
まず、蓄電池の活用方法をご紹介します。
深夜電力を活用することで、電気代が節約できる
普段、電気代を節約しようとしても「電気の消し忘れに気をつける」といった電力の消費量を抑えるくらいが限界でしょう。
しかし蓄電池の場合、夜間に蓄電して、昼間に蓄電池から電気を供給することによって、電力料金を削減します。そのため、電気プランを日中が高く、深夜に安いモノに変更しておくのがおすすめです。
これによって、今まで通り生活しているだけでも、電気代を節約できます。蓄電池の性能にもよりますが、大体3,000~6,000円/月ほどお得になるようです。
非常用に電力確保する
災害時に停電してしまうと、照明が使えなくなる以外にも、冷蔵庫の食糧が腐ってしまったり、スマホの充電ができなかったりと不便なことが多いですよね。そんなときでも、蓄電池で日々蓄えた電気でまかなうことができます。
たとえば、7.4kWhの蓄電容量が満タンだと、「テレビや照明器具、スマホの充電、冷蔵庫など」が同時に12時間使い続けることが可能です。必要な電気機器だけに絞って利用すれば、より長く利用していられます。
電気自動車のエネルギーを補填できる
最近では、「トライブリッド」という蓄電池が販売されており、太陽光発電で生み出した電気を蓄電池に蓄え、電気自動車に送ることができます。再生可能エネルギーによる蓄電なので、もちろん環境にも優しく、電気代も節約するので、電気自動車を持っているもしくは、これから持つという方にはオススメです。
蓄電池を導入するまでの流れ
基礎工事以外の工程は、基本的に2~3人で行い、半日ほどあれば完了します。蓄電池を検討している方は、導入するまでの流れを把握しておきましょう。
STEP1:事前調査をする
まずは施工業者が立ち合いのもと、あなたが選んだ蓄電池を設置するスペースが充分にあるかどうかを確認します。設置基準があるので、ただ単に場所があるだけでは設置できません。設置場所でトラブルが起きないかどうかをチェックします。蓄電池自体はもちろん、配線や周辺機器の配置なども同時に確認が必要です。
STEP2:基礎工事
コンクリート基礎を打ち、蓄電池が置ける安定した基盤をつくります。地面に傾きがないようしっかり固めておくことが必要です。浸水や水没にも対応できるように高さもつけるので、固まるまでに大体1~2日ほどかかります。
蓄電池のメーカーや型によって、簡易基礎で住む場合があり、屋内設置の場合は基礎工事がありません。基本的には、推奨された指定のメーカーや品番があり、それに沿って施工するので確認してみてください。
STEP3:蓄電池と周辺機器の取り付け
基礎ができたら、蓄電池本体を取り付ける工程に入ります。納品された蓄電池を組み立てて、アンカーボルトなどで固定します。2人以上で持ち上げてやっと設置できるほどの重さです。
その後、万が一蓄電池が倒れてしまわないように、壁面へボルトなどで固定します。蓄電池の取り付けが完了したら、蓄電池用のパワーコンディショナや特定不可分電盤を設置という流れです。
STEP4:配線工事
蓄電池やその他機器の設置が完了したら、次は配線工事です。
一般的には、蓄電池本体から蓄電池用パワーコンディショナ、住宅分電盤、特定深電盤という順に配線をつなぎます。太陽光発電がある場合は、太陽光発電用の配線を使って接続する必要があるので注意しましょう。
STEP5:蓄電池の設定と最終確認
最後に、蓄電池の充放電モードなどの設定と最終確認をして終了です。蓄電池の設定は専用のコントローラや表示器で行います。主に「蓄電池のモード設定」「蓄電残量の設定」「停電時の充電電力」の3つを覚えておきましょう。
設定が完了したら、最後に正常に蓄電池が動くかを確認します。実際にブレーカーを落とし停電の状態にして、とくに問題なく作動すればすべての工程が終了です。
蓄電池の設置業者選びのポイント!
活用方法や導入の流れを把握したところで、これらを安心して依頼できる業者の選び方についてご紹介しましょう。
正しいシミュレーションと見積もりをしてくれるか
蓄電池は手軽に買えるモノではないため、業者によるシミュレーションと見積もりが重要になります。シミュレーションと実際に得られる効果やかかる費用の差が大きいと、導入してから後悔してしまうでしょう。複数の業者を比較してから、検討してみてください。
最適な蓄電池を提案してくれるか
蓄電池は、メーカーによって機能や価格、アフターサービスに違いがあります。複数の蓄電池を比較しなかったがために、よいサービスや効果を得られないことがあるかもしれません。業者だけでなく、蓄電池も複数比較して検討してみましょう。
設置工事の品質が高いか
蓄電池の費用や品質をきちんと検討したとしても、業者の施工がよくないと雨漏りや配線不良などトラブルが起きしてしまいます。施工部門がある業者は、スキルだけでなくアフターサービスも充実しているため、安心して依頼できるので要チェックです。選んだ施工業者が、経験や知識が豊富かどうかをしっかり確認してから依頼しましょう。
今回は、世界的にも利用拡大が進められている蓄電池の活用方法についてご紹介しました。電気代が節約できるだけでなく、地震や台風といった災害が多い日本では、停電した時の予備電力として持っておくのもよいかもしれませんね。電気自動車や再生可能エネルギーが普及している中、一緒に蓄電池の導入を検討してみてはいかがでしょうか?