松江で家庭用蓄電池を設置するメリットとデメリット
近年、太陽光発電システムとあわせて自宅に蓄電池を設置する人が増えてきているようです。家庭用蓄電池を設置すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。また、デメリットとしては、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、家庭用蓄電池のメリットとデメリット、どのような人が家庭用蓄電池の導入におすすめなのか解説します。
家庭蓄電池のメリット
蓄電池は大きな電池のようなもので、電気を貯めておくことで停電したときも電気を供給できる設備です。地震や台風といった自然災害で停電が発生した際に電気を使うことができる点が一番のメリットです。とくに近年は大きな被害をもたらす自然災害が増えており、停電が長期間に及ぶこともあります。乳幼児や高齢者のいる家庭は在宅時間が長く、電気が使えないことによるストレスやリスクも大きくなるため、災害時の備えとして蓄電池を導入する家庭が増えてきています。
蓄電池には毎月の光熱費を節約できるというメリットもあります。電気代が安い深夜に電気を蓄電池に貯めておいたり、太陽光パネルがある場合は太陽光で発電した電気を貯めておいたりすることで、電気代を抑えることができるのです。自家用車が電気自動車の場合は、貯めておいた電気を使って電気自動車を走らせることもできます。蓄電池の導入は毎月の固定費削減にかなり効果的といえます。
さらに、ハイブリッド蓄電池には太陽光発電で使った電力を家庭で使用できるようにする「パワーコンディショナ」という機械と同じ機能があります。パワーコンディショナの寿命が10~15年といわれているので、蓄電池を導入することでパワーコンディショナを新しく交換するのと同様の効果を得ることができるうえ、既存のパワーコンディショナよりも電気の変換効率が良ければ売電量を増加させることもできます。蓄電池を利用すると昼間の電気使用量を減らすことができるので、環境負荷の高い火力発電の発電電力を減らすことができます。地球環境に優しいことも蓄電池のメリットの一つといえます。
家庭用蓄電池のデメリット
蓄電池にはデメリットもあります。まず、初期費用が高いことです。蓄電池の価格はスペックによって異なりますが、低価格帯の蓄電池でも60万~100万円程度、通常価格帯は100万~200万、ハイスペックの蓄電池は200万円以上の価格で販売されています。
さらに設置工事にも数十万円の費用がかかります。近年、蓄電池の開発・販売に参入するメーカーが増えて徐々に蓄電池の価格も下がってきてはいますが、価格が下がるのを待っているうちに蓄電池の導入時に利用できる補助金が適用できなくなることも考えられるので、導入を先延ばしにすることでかえって高くなる可能性もあります。蓄電池の導入の際は補助金やローンを活用して初期費用を抑えることもできるので調べてみるといいでしょう。
蓄電池の設置には、設置場所の確保も必要です。サイズはエアコンの室外機より一回り小さいくらいですが「重塩害地域ではない」「直射日光が当たらない」「高温や低温になりすぎない」というような条件もあります。自宅に条件に当てはまる設置スペースがあるか事前に確認しておきましょう。
また、蓄電池は永久に使えるわけではなく、充電と放電を繰り返すことで徐々に蓄電容量(電気を貯められる量)が減っていきます。蓄電池の寿命は一般的に10年~15年といわれています。蓄電池に貯められる電気の量は蓄電池の容量によって異なりますが、容量が少ない蓄電池の場合、頻繁な充電が必要になり蓄電池の寿命を縮めることもあります。安いからと安易に低容量の蓄電池を選ぶのではなく、自分の家庭の電気使用量にあった蓄電池を選ぶことが蓄電池の費用対効果を高くするポイントです。
家庭用蓄電池の導入をおすすめする人
家庭用蓄電池の導入がおすすめなのはすでに太陽光パネルを設置している家庭です。蓄電池を使えば普段の生活に利用する電気をすべて自家発電で賄うこともできるので、電力会社に電気代を支払う必要がなくなります。毎月の電気代が高い人は蓄電池を導入して深夜に貯めた電力を日中に利用することで昼間と夜間の電気料金の差額分の電気代を節約できます。
環境に配慮した生活がしたいと考えている方にもおすすめです。蓄電池があれば災害時に停電が長引いたときも冷蔵庫や照明といった電化製品を利用したり、スマートフォンを充電したりできます。とくに高齢者や乳幼児がいる家庭は災害時の備えとして蓄電池の導入をおすすめします。
独身や共働きで日中は家にいないことが多く電力消費が少ない家庭は、そもそも毎月の電気代が高くないことが多く、蓄電池を導入しても電気代もそれほど変わらずメリットが少ないので蓄電池は導入しなくてもいいでしょう。また蓄電池に適した設置場所がない家庭も導入は見送ったほうがいいといえます。
家庭用蓄電池の導入は、設置に適したスペースがあり日中の電気使用量が多い家庭にとっては毎月の固定費を安くできるうえ環境にも優しく、災害時の備えにもなるとメリットが多くあります。家庭用蓄電池を導入するかどうかは、自分の家庭のライフスタイルや電気使用量から判断するといいでしょう。