ポータブル蓄電池とは?一般的な蓄電池や発電機との違いをご紹介!
近年は、家庭用太陽光発電システムの普及や災害が多いことや、アウトドアブームからも蓄電池への関心が高まっています。ここでは、主にポータブル蓄電池に焦点を当て、蓄電池の種類や畜電池同様に、関心が高まっている発電機との違いについてご説明します。今後、蓄電池の購入を検討している方は参考にしてみてください。
ポータブル蓄電池とは
近年需要が高まっており、専用サイトだけではなく、ホームセンターなどの店頭でも見かけるようになったポータブル蓄電池とは、その名のとおり、持ち運びができる程度に小型化された蓄電池のことを指します。そもそも、蓄電池とはどういうものでしょうか。
蓄電池というとあまり馴染みがない呼称ですが、バッテリーと聞くとイメージが湧く方が多いのではないでしょうか。蓄電池はその名のとおり、電力を蓄えておく入れ物のことで、家庭用電源のコンセントから充電しておくことで、電気の供給がない状態でも、電源として利用できる電池のことです。
そのなかでも、小型のポータブル蓄電池は、小さいものだと携帯電話のモバイルバッテリーが普及していますが、最近は、より大きなタイプも需要が高まっています。
サイズが大きくなると蓄電できる容量が大きくなり使用する用途が広がるため、携帯電話はもちろん、身の回りの色々なものに臨時の電力源として活用できます。キャンプなど趣味のシーンはもちろん、とくに災害時や停電したときのために備えておくと安心できるでしょう。
ポータブル蓄電池と一般的な蓄電池の違い
蓄電池には持ち運びできるポータブル型以外に、常設しておく定置型の2タイプがあります。据え置きの定置型蓄電池も、太陽光発電システムの戸建住宅への普及に伴い、注目が集まっていますが、こちらは主に余剰な電力を貯めて、家庭内の代替電力として有効利用したり、電力会社に売電したりする目的で日常的に使用されます。
一方、ポータブル蓄電池は小型で持ち運びができますが、定置型に比べて使用できる電力も少なく、常用ではなく、電力供給がない非常時やアウトドアシーンで、臨時的に使用されるという違いがあります。ポータブル蓄電池は定置型と比較すると、パワーも容量も心許なく感じますが、用途を理解して使用すればとても便利です。
また、災害時など非常時にはスマホの充電一つとっても、モバイルバッテリー程度ではすぐに容量を使い切ってしまいそうで不安ですよね。ポータブル蓄電器を災害用の備蓄品のリストに加えておくと万が一、停電したときでも、ある程度の電源が確保されるので安心できるでしょう。
ポータブル蓄電池と発電機の違い
蓄電池のようにサブ電源として利用できるものとして、発電機があります。お祭りの屋台や工事現場の照明などに使用されているエンジン音が鳴っている機械といえば、イメージが湧くかもしれません。
広い意味では、自転車をこぐことで発電するダイナモライトや、災害用の手廻しラジオも発電機の一種です。蓄電池と発電機は似ているようで、まったく違うものです。
蓄電池が電気を充電し、蓄えて使用するのに対して、発電機は電気を発電しながら使用する、という大きな違いがあります。蓄電池は充電が切れると使えなくなりますが、発電機はあらかじめの充電も不要で、燃料があればずっと使い続けることができるという点では便利です。
しかしながら、発電機は燃料であるガソリンを燃焼させ、動力源であるモーターを回して発電するので、発電時にはモーターの騒音と排気ガスが出てしまうというデメリットがあります。そのため、普段静かな場所や、たくさんの人が集まる場所では、基本的には使用しにくいと思っておいた方がいいでしょう。
停電対策にはポータブル蓄電池と発電機のどちらがおすすめ?
停電が起こった時の非常用電源として使用する場合、ポータブル蓄電池と発電機では、どちらが適しているのでしょうか。ここでは4つのポイントから考察してみましょう。
電力の供給量
停電対策の非常用電源として、もっとも重要なことはどれだけの電力が使えるかでしょう。その判断指標として、安定的に出し続けられる電力エネルギーの量を示す定格電力があります。
定格電力は発電機の方が大きいですが、最近はポータブル蓄電池も大容量のものが販売されています。しかし、長時間の停電を想定すると、蓄電池では充電切れが起こる可能性があります。その点、発電機ならガソリンさえあればずっと使えます。
携帯性
携帯性の面では、やはり軽量でコンパクトなモデルが多いポータブル電源がおすすめです。発電機は、基本的には据え置きで使用する前提で作られており、大型で重いため、持ち運びには適していません。
使用環境
ポータブル蓄電池はどんな場所でも使用可能ですが、発電機はガソリンの排気ガスと騒音が発生するため、使用する場所が限られてしまいます。しかし、寒冷地の場合は、蓄電池のリチウムイオンが低温下で消耗しやすいので注意が必要です。
メンテナンス
ポータブル蓄電池は放電した電力をたまに補充する程度で、ほぼメンテナンスいらずです。一方、発電機はというと、ガソリンを使用しているのでオイル交換や、月1回程度の試運転が必要です。
ポータブル蓄電池は、使用方法も簡単で手軽に扱うことができますが、非常に実用性が高く利用価値があります。とくに災害による停電時の装備品としてあると、安心できるので備えておくとよいでしょう。