蓄電池にも種類がある!単機能型蓄電池の特徴とは?
蓄電池の導入に興味を持っている方は多いでしょう。しかし、その種類について「完璧に把握している!」という方はあまりいないのではないでしょうか。実は、蓄電池には大きく分けて2つの種類が存在するのです。今回はその中でも、単機能型蓄電池についてご紹介させていただきます。特徴からメリットデメリットまで、詳しく解説していきます。
単機能型蓄電池の特徴
単機能型蓄電池とは、太陽光パネル用のパワーコンディショナーと蓄電池用のパワーコンディショナーが別になっている蓄電池のことです。この2台のパワーコンディショナーの機能を1つにまとめたものは、ハイブリッド型蓄電池と呼ばれています。蓄電池の種類は、大きく分けてこの2つです。既にお家に太陽光発電システムを導入している場合、ハイブリッド型蓄電池を選ぶと太陽光パネル用のパワーコンディショナーを撤去する必要が出てくるでしょう。
単機能型蓄電池を選べばそのまま設置が叶いるため、パワーコンディショナーの撤去費用などは必要ありません。因みに平常時に利用する場合、2つの差はほとんどないといわれています。次に、単機能型蓄電池のメリットについてみていくことにしましょう。
単機能型蓄電池のメリット
単機能型蓄電池のメリットとしてはまず、価格が安いことが挙げられます。太陽光発電用のパワーコンディショナーを備えていない分、ハイブリッド型蓄電池と比較すると役割が少ないですからね。太陽光発電と独立したシステムになっていることから、ハイブリッド型蓄電池にありがちなメーカーが限られるなどの問題もありません。
また、単機能型蓄電池には、全負荷型の取り扱いが多いという点も魅力です。停電時に全負荷型の蓄電池を導入していれば、家中のコンセントを使い、普段と同じ生活を送ることができます。高出力を叶えられますので、家電の使用が制限されることもありません。
対して特定負荷型の蓄電池を導入していた場合には、停電するとあらかじめ選んでおいた回路の電力を頼ることとなります。コンセントもいくつかしか使えませんので、当然家電の使用は制限されるでしょう。この特定負荷型はハイブリッド型蓄電池に多い形式となっています。停電時の活躍を期待する方は、単機能型蓄電池についても検討してみるのがおすすめといえるのではないでしょうか。
単機能型蓄電池のデメリット
単機能型蓄電池には、デメリットも存在します。まず、太陽光発電と同時に設置する場合の効率の悪さについては見逃せないでしょう。太陽光発電から充電することは可能なのですが、変換の際にロスが生まれてしまうのです。
また、設置に関するデメリットもあります。太陽光発電システムを既に導入している場合にはパワーコンディショナーが2台になってしまうため、それだけ場所をとります。パワーコンディショナーとブレーカーをつなぐケーブルは短い方が効率的でいいとされていますが、2台目ともなればちょうどよい場所に設置することが叶わないというお家もあるでしょう。
容量が大きいものが多いのは変換ロスをもカバーするメリットといえますが、そのサイズや重量等のため、屋外設置のものも多くなっています。水害の恐れがあれば故障が心配されますので、基礎を上げて設置する必要もあり、設置費用がかかる可能性も否定はできません。
単機能型蓄電池が向いているのはどんな人?
単機能型蓄電池についてわかったところで、最後にどのようなご家庭に単機能型蓄電池が向いているのかについても考えておくことにしましょう。
まず、災害への対策などで蓄電池を単体で使用することを考えているご家庭には、単機能型蓄電池もおすすめであるといえます。安価な深夜の電力を貯めておくことで、太陽光発電システムがなくとも節約につなげることもできます。太陽光発電システムの設置が叶わなかった方や、そもそも連携を考えていない方にもいいシステムであるということがいえるはずです。
また、太陽光発電システムを導入したばかりの方にも向いています。設置したところであれば、太陽光発電用のパワーコンディショナーの寿命も、まだまだあるはずですからね。単機能型蓄電池とハイブリッド型蓄電池では、停電時に違いがあります。
しかし、前述したように通常使用の上で差はありませんから、家庭ごとの目的や希望に合ったものを選択する必要があるでしょう。検討の際には、どのような理由で蓄電池の導入をするのか、改めて考えてみる必要があるかもしれませんね。
単機能型蓄電池について、理解が深まったことと思います。ハイブリッド型蓄電池と比べてもメリットは多くありますので、導入の際にはぜひ検討してみてください。とくに、蓄電池単体での使用を考えている方にはおすすめできます。もちろん、実際に導入することが決まったら設置をお願いする業者選びも重要になります。蓄電池を扱う業者は多いですから、さまざまな業者の特徴を比較して、納得のいく導入を叶えられるところを選びましょう。