意外と起きがち!蓄電池の設置・活用時のトラブルの対処法を学ぼう
電気を貯めておくことで、電気代の節約や非常時のライフラインになる蓄電池。太陽光発電と併用することで再生可能エネルギーを最大限に活用でき、国や地方公共団体も普及を進めています。今回は、そんな蓄電池に意外と起きがちな設置・活用時のトラブル対処法についてご紹介します。
蓄電池の設置・活用時のトラブル事例
蓄電池を設置する際や、活用している際にトラブルが起こることは珍しくありません。これから蓄電池の購入を検討している方は、蓄電池でどのようなトラブルが起こりうるのか把握しておきましょう。
■設置場所が想定外
本来設置したかった場所と、実際に設置された場所が違ったというトラブルです。このトラブルの原因は、業者の説明不足が最も多いです。ただ「蓄電池が設置できる」ということだけ伝えて、実際に工事してみると「人目につきやすい目立つ場所に設置されてしまった」というパターンが多いです。また、契約時に購入費用や電気の活用方法ばかりに気を取られ、サイズまで考えていなかったという方もいます。
■蓄電池が突然止まってしまう
蓄電池が突然止まってしまったり、エラー表示が出てしまったりするケースです。蓄電池のトラブルの中でも最も多く発生するトラブルです。このトラブルの原因は、初期不良や、内部で発生したショートなど、蓄電池そのものに原因があるパターンが多くあります。また、家の中で使用する家電によっては一時的に蓄電池が止まってしまうことがあります。
■蓄電容量の低下
蓄電容量とは、蓄電池に貯められる電気の量のことを指します。蓄電容量の低下の原因として第一に考えられるのが、経年劣化です。蓄電池の寿命は10年とされており、10年を過ぎると、蓄電容量の低下が目立つようになるでしょう。
■太陽光発電の発電量の低下
ハイブリッド蓄電池を設置したことで、太陽光発電の発電量が下がってしまうことがあります。これは、ハイブリッド蓄電池を設置したことで無駄な回路ができてしまったことが原因として挙げられます。
■深夜の電気が活用されていない
蓄電池を設置するときに、電気代が安くなると聞いて購入を決める方も多いでしょう。しかし「安くなると聞いていた深夜の時間帯に電気を利用しても安くならない」ということがあります。これは、そもそも深夜の電気料金が安くなるプランに申し込まれていないという可能性があります。とくに、ガスも契約しているご家庭では、電気料金が安くなるプランになっていないという方が多いです。
蓄電池の設置・活用時のトラブルの対処法を学ぼう!
蓄電池の設置・活用時にどんなトラブルが起こりうるかわかったところで、それぞれの対処法を見ていきましょう。
■設置場所が想定外にならないための対処法
思わぬ場所に設置されてしまうトラブルを回避するためには、事前の業者との打ち合わせが非常に重要です。置き場所を明確にし、蓄電池の大きさもきちんと確認しておきましょう。大きさの目安としては、屋外型の場合、縦サイズはエアコンの室外機の1~2台分くらいが目安です。
■蓄電池が突然止まってしまった時の対処法
蓄電池が突然止まってしまっても、すぐに気づかない場合があります。いつ止まってしまったかがわからないと、原因の究明ができないことも。そんな状況を防ぐためにも、以上やエラーが起きた時にすぐ気づいて対応できるよう、日ごろから監視モニターのチェックをしておきましょう。そして突然止まってしまったときは、専門業者に依頼してきちんと原因を突き止めてもらってください。
■蓄電容量が低下したときの対処法
蓄電容量が下がってきたとき、蓄電池のメーカー保証を確認してみましょう。蓄電容量が記載されているので、現在の蓄電容量を確認し、規定量より低かった場合はメーカーに連絡してみてください。保証期間内なら、無償で修理や交換をしてくれる可能性があります。
■太陽光発電の発電量が低下したときの対処法
太陽光発電のパワコンから蓄電池に替える際、発電量が低下する可能性があれば、販売店がそのリスクを説明しなければなりません。しかし、販売店にあまり知識がないと、その説明を省かれてしまうことがあります。そんなトラブルを防ぐためにも、パワコンや太陽光発電、蓄電池に関する知識が豊富そうな販売店に依頼しましょう。
■深夜の電気が活用されていないときの対処法
安くなるはずの電気代が安くなっていない場合、まずはプランを確認して、深夜の電力が安くなるプランに契約を変更しましょう。ただし、日中家で電気を使うことが多いご家庭が深夜の電力が安くなるプランにすると、かえって電気代が上がってしまうこともあります。ご家庭の電気の使い方や時間を考えて、最もお得なプランにしましょう。
優良業者を選ぶことで蓄電池のトラブルの多くは防げる!
ここまで、蓄電池に関するさまざまなトラブルをご紹介してきました。これらのトラブルを防ぐには、業者選びが非常に重要です。蓄電池の業者を選ぶときは、販売や工事の実績が豊富にあり、蓄電池に関するノウハウがきちんとある業者を選びましょう。
そして、業者の社歴が長かったり、有資格者がきちんと明示されていたりと、信頼度も大切です。また、顧客へのサービス体制がきちんと確立されていて、担当者が誠実に対応してくれる業者を選ぶと安心です。その担当者も、蓄電池や太陽光発電システムの知識をきちんと持っているかどうかを確認しましょう。そして知識を持っていると同時に、蓄電池のデメリットもしっかり説明してくれる人であれば、信頼できます。
蓄電池の設置・活用時のトラブルとその対処法をご紹介しました。太陽光発電と組み合わせることで、エネルギーを有効活用できる蓄電池。今後購入する方も増えてくるでしょう。そんなときはぜひ、今回ご紹介したトラブルの例と対処法を参考にしてみてください。蓄電池を設置して、より快適で豊かな生活ができますように。