蓄電池を家庭に取り入れるメリットとは?デメリットも合わせて確認!
電気を貯めることができる蓄電池。災害が多い現代、非常用電源として取り入れるご家庭も多いです。また、これから蓄電池を取り入れようか迷っている方もいるのではないでしょうか?ここではそんな方のために、蓄電池を家庭に取り入れることによるメリットとデメリットを紹介します。しっかり確認して、ぜひ参考にしてみてください。
蓄電池を家庭に取り入れるメリット
まずは、蓄電池を家庭に取り入れることによるメリットを見ていきましょう。
■太陽光発電との併用でエネルギーを有効活用できる
既に太陽光発電が家についている方、これから太陽光発電と蓄電池をセットで設置したい方もいるでしょう。蓄電池は、太陽光発電で作った電気を貯めておくことができます。太陽光発電で作った電気を蓄電池に貯めておけば、災害などで停電した際に非常用電源として使うことが可能です。
また、太陽光発電で作った電気を高額で売れる「固定価格買取期間」というものがあります。この期間は10年と決まっており、10年が過ぎると高額で売れなくなってしまうのです。そこで蓄電池があれば、固定価格買取期間終了後でも、発電した電気を売らない分、家庭で消費でき電気代削減につながります。
■深夜電力を活用すれば電気代が節約できる
蓄電池だけでも、電気代の節約は可能です。蓄電池を設置したら、電気料金のプランを深夜の電力が安いプランに変更しましょう。そうすることで、電気代の安い深夜の時間帯に蓄電池に電気を貯め、日中は蓄電池に貯めた電気を使うことができます。電気代が高い日中は蓄電池の電気を使うので、電気代が安くなるという仕組みです。
■ピークシフトで環境問題に貢献できる
電力の需要が高まる日中の電気使用量を抑えることを、「ピークシフト」といいます。ピークシフトをすることで火力発電を使う量を減らせるため、二酸化炭素排出量も減らすことができるのです。蓄電池を家に設置することで、環境問題に貢献できます。
■電気自動車と連携できる
電気自動車と連携できるトライブリッドタイプの蓄電池であれば、太陽光発電で作った電気を蓄電池に貯め、その電気を自動車に送ることが可能です。
蓄電池を家庭に取り入れるデメリット
素晴らしいメリットばかりの蓄電池ですが、もちろんデメリットもあります。
■初期費用が高い
蓄電池を設置する際、初期費用がかかります。一般的な家庭に取り入れることの多い6~8kWh程度の蓄電池は、およそ100万円前後必要です。
■蓄電池は経年劣化する
どんな製品でも、経年劣化は避けられません。蓄電池の場合は、充放電を繰り返すことで蓄電池に貯められる電気の容量が減っていきます。どのくらいの期間でどのくらい容量が減ってしまうかは、蓄電池の機種によってさまざまです。
■設置スペースが必要
蓄電池は、屋内に置くタイプと屋外に置くタイプがあります。どちらのタイプでも、設置スペースが必要です。蓄電池のサイズは機種によって異なるので、購入の際は必ずサイズを確認しましょう。
蓄電池を家庭に取り入れる際の手順
ここからは、蓄電池を家庭に取り入れる際の手順を紹介します。蓄電池を取り入れたいけど、どうやって設置するのかわからないという方は必見です。
■事前調査
まずは、施工業者も立ち会って事前現地調査が行われます。事前現地調査では、希望している設置場所に蓄電池が置けるか、設置基準をきちんと満たしているかどうかをチェックします。事前調査の際に、実際の工事日程を組むケースが多いです。
■基礎工事
蓄電池の設置が可能と判断されたら、基礎工事に移ります。基礎工事では、コンクリート基礎を打って、蓄電池を設置できる安定した場所を作ります。また、蓄電池の設置場所が屋内の場合は、基礎工事は必要ありません。
■蓄電池本体・周辺機器の取り付け
コンクリート基礎が固まったら、いよいよ蓄電池本体の設置です。蓄電池を組み立ててから、コンクリート基礎にアンカーボルトなどを使って固定します。蓄電池を屋内に設置する場合は壁面へボルトで固定をし、蓄電池が倒れてこないようにします。蓄電池本体の取り付けが終わったら、蓄電池用パワーコンディショナや特定負荷分電盤などの周辺機器を設置します。
■配線工事
次に配線工事です。配線工事は、蓄電池本体・蓄電池用パワーコンディショナ・特定負荷分電盤の順番で行われます。太陽光発電がついている場合は、太陽光発電用のパワーコンディショナと蓄電池用のコンディショナを配線で接続することが可能です
■蓄電池の設定・最終確認
配線工事が終わったら、最後に蓄電池の設定をします。モード設定では、経済モード・グリーンモード・安心モードの中から選びます。このモード設定を間違えてしまうと、せっかく蓄電池を設置しても効果を発揮できません。それぞれのモードについて理解した上で設定をしましょう。
他にも、蓄電残量の設定や停電時の充電電力について設定します。すべての設定が終わったら、蓄電池がきちんと作動するか、最終確認を行います。実際に家のブレーカーを落として停電状態にします。そこで、特定負荷電盤に接続された家電がきちんと作動するかどうかを確認するのです。ここで問題がなければ、蓄電池の設置工事はすべて終了です。
今回は、蓄電池を家庭に取り入れる際のメリットとデメリットを紹介しました。蓄電池には、節電やエコにつながるメリットがあるほか、初期費用がかかるなどのデメリットもあります。メリットもデメリットも理解したうえで、蓄電池の導入を検討してみてください。