蓄電池を太陽光発電と併用して使うメリット・デメリットとは?
電気を貯めておいて、災害時などの停電で非常用電源として使える蓄電池。蓄電池だけでも充分役立ちますが、太陽光発電と併用して使うことで、さらにエネルギーを最大限に有効活用できます。そこで今回は、蓄電池と太陽光発電を併用して使うことのメリットとデメリットを紹介します。しっかりチェックしてうまく使いこなしましょう。
蓄電池を太陽光発電と併用して使うメリット
まずは、蓄電池と太陽光発電を併用して使うメリットを見ていきましょう。すでに太陽光発電がついていて蓄電池を追加で設置するか迷っている方、太陽光発電と蓄電池をセットで購入しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
■太陽光発電で作った電気を蓄電池に貯めて夜に使える
蓄電池があると、日中太陽光発電で作った電気を貯めておくことができます。そしてその貯めた電気を、太陽光発電で発電ができない夜間に使うことができるのです。また、夜じゃなくても悪天候で発電ができない日に使うこともできます。
■電気代が節約できる
太陽光発電で作った電気を蓄電池に貯めて使うことで、その分電気を電力会社から購入する必要がなくなります。そのため、電気代の節約につながるのです。また、夜間の電気料金が安いプランに契約すれば、夜間に電力を蓄電池に貯めて、その電力を日中使うというケースもあります。その場合、日中太陽光発電で発電した電気に余剰分が出るので、売電に回すことが可能です。
■災害時などの停電の際非常用電源になる
太陽光発電で発電した電気のうち、使わない余剰分を蓄電池に貯めておいたり夜間に電力を蓄電池に貯めておいたりすれば、災害時に停電が起きた際、非常用電源として役立ちます。
蓄電池を太陽光発電と併用して使うデメリット
蓄電池と太陽光発電の併用はメリットがたくさんありますが、もちろんデメリットもあります。ご家庭に導入する際は、デメリットもきちんと理解した上で購入するようにしましょう。
■初期費用がかかる
太陽光発電、蓄電池の設置はともに、初期費用がかかります。ただ、蓄電池は需要が増えたり生産が拡大したりしているので、安い製品が出てきているのも事実です。また、蓄電池を設置する場合は、補助金が下りる可能性もあります。ご家庭の電気の使い方やライフスタイルによって、太陽光発電と蓄電池の効果は差が出てくるため、一度専門家に見積もりを出してもらうとよいでしょう。
■設置スペースを確保する必要がある
太陽光発電は屋根にソーラーパネルをつけますが、蓄電池は屋内か屋外に置くスペースが必要です。一般的な蓄電池は、エアコンの室外機と同じくらいの大きさです。最近では、ベランダなどに置けるほどコンパクトな蓄電池も販売されています。自宅の設置したいスペースを確認して、本当に蓄電池を設置できるかどうか考えましょう。
■経年劣化は避けられない
太陽光発電も蓄電池も、ともに経年劣化は避けられません。太陽光発電のソーラーパネルは20~30年、蓄電池は10~15年が寿命といわれています。蓄電池の経年劣化の仕方は、充放電を繰り返していくうちに、徐々に蓄電容量が減っていくというものです。
蓄電池を太陽光発電と併用して使う際に注意するべき点
蓄電池と太陽光発電の併用によるメリット・デメリットを確認したところで、実際に使う際に注意すべき点をお伝えします。
■太陽光発電がついた家に蓄電池を後付けする場合
既に太陽光発電がついていて蓄電池だけを後付けしたい場合は、既についている太陽光発電システムの容量に合わせたスペックの蓄電池でなければいけません。スペックを確認すると同時に、今現在のご家庭での電気使用状況も確認してみましょう。また、既についている太陽光発電システムと別のメーカーの蓄電池を設置した場合、太陽光発電設備の保証対象外になってしまう可能性があります。さらに、メーカーが違うことで互換性がないことがあります。必ずメーカー同士の相性を確認するようにしましょう。
■蓄電池と太陽光発電を同時に設置する場合
太陽光発電と蓄電池を同時に設置する場合に気を付けなければならないのが、それぞれの保証年数です。一般的な保証期間は、太陽光発電パネルが約25年、パワーコンディショナーが約15年、蓄電池が約10年です。メーカーによっては、有償で保証延長できるものもあります。太陽光発電と蓄電池の併用で、今後どのような生活を送りたいのかを考えて、保証期間も含めながら専門家に相談するのがよいでしょう。また、複数のメーカーに見積もりを出してもらい、よりお得に工事できるところ選べば初期費用を少し節約できます。
今回は、蓄電池と太陽光発電を併用した際のメリットとデメリットを紹介しました。蓄電池と太陽光発電を併用することで電気の地産地消を実現でき、エコにもつながります。ただし、初期費用がかかったりスペースの確保が必要だったりとデメリットもあるので、よく考えたうえで設置するようにしましょう。